対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。
近所のスーパーに改装工事で1週間休業という貼紙が貼ってありました。
そこで、思ったことをブログにしてみました。
🛒「いつものスーパーが休業した日──会社も“いつもある”は永遠じゃない」
近所のスーパーが、改装工事のために1週間だけ休業しました。
たった1週間。されど1週間。
普段は買い物袋を片手に5分で行けるのに、別の店まで車で15分。
「なんだか不便だなぁ」「早く再開してくれないかな」
そう思いながら、いつも当たり前に利用していたお店のありがたさを、じわっと感じました。
人は不思議なもので、 “いつもある”と思うものほど、その大切さに気づきません。
水、電気、家族、健康、そして——会社も同じです。
■会社は突然止まることがある
銀行員として駆け出しの頃、融資の前日に社長が急死し、融資が出来なかった事がありました。
危うく、資金繰り倒産しかけた取り引き先がありました。
もし明日、社長が急に倒れたらどうなるでしょうか。
従業員は仕事を続けられるでしょうか?
金融機関は取引を継続してくれるでしょうか?
お客様は安心して注文を続けてくれるでしょうか?
スーパーが1週間休むだけでも生活のリズムは大きく変わります。
「社長がいなくなる=会社が止まる」というのは、その比ではありません。
社長が不在になると、
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売掛金の管理は誰が?
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受注や納品の判断は誰が?
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取引先へは誰が説明する?
たった数日で、会社は混乱し、
従業員の生活、家族の生活、お客様との信頼が大きく揺らぎます。
■「縁起でもない話」ではなく、優しさの話
事業承継の話をすると、
「まだ元気だ」「縁起でもない」「先の話だ」
そう言う社長は少なくありません。
しかし、事業承継は
“万が一の話”ではなく、
“みんなの安心のための準備”
です。
防災訓練や避難経路の確認と同じ。
「使う機会が来ないことが一番いい」。
でも、もしものときに準備があるかどうかで、周りの未来は大きく変わります。
■今日からできる小さな第一歩
事業承継というと、
「株式」「税金」「M&A」「顧問の選定」など、
難しい話のイメージが強いかもしれません。
でも、最初の一歩はとても簡単です。
✨今日からできる3つの行動
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後継者や幹部に、1つだけ業務を引き継ぐ
例:大口取引先への挨拶、重要会議の同席、発注の判断など。 -
家族に“もしもの時の連絡先リスト”だけでも伝える
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年末年始に1時間だけ家族会議の予定を確保する
これだけでも、会社の未来はぐっと強くなります。
■事業承継は、格好いい
私は、事業承継の現場で多くの社長を見てきました。
「会社を創った人」と同じくらい、
「後継者に事業を引き継いだ人」も尊敬されます。
勇気を持ってバトンを渡した社長は、
社員からも、家族からも、取引先からも、
「素敵だ」「かっこいい」と言われます。
事業承継は、
会社の未来を守り、
そこに関わるすべての人の生活を守る決断です。
事業承継が「格好いい」と言われるような社会になって欲しいと願っています。
■最後に:スーパーの休業から学んだこと
スーパーが休業して買い物が不便になったとき、
私は気づきました。
「いつもある」は永遠ではない。
だからこそ大切にしたい。
そして、未来へつないでいきたい。
会社も同じです。
なくなってから気づく前に、
今できることを始めませんか?
小さな一歩が大切な人を守ります。
年末年始、未来の話をする時間を取ってみましょう。
読んでいただき、ありがとうございました。
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