対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。
梅雨入りしましたね。関西の梅雨入りは、去年は5月半ばだったのですが、今年は平年並みだそうです。
事業承継の相談あるあるをご紹介します。
事業承継の面談をしていると、何も決まらない、正確には決めたがらない相談者が多いんです。
目次
初回面談30分の台本(雑談→論点→宿題1つ)――「何も決まらない面談」を終わらせる
【ケース(あるある)】
事業承継の初回面談。社長は「いずれ任せる」と言う。後継者も同席している。
支援者は株式・相続・資金繰り・組織の論点を準備して臨む。
ところが面談が終わると、残るのは“いい話をした感”だけ。
次回が決まらず、宿題もなく、結局また数か月空く——。
この空回り、初回で起きがちです。
初回面談で一番大事なのは、結論を出すことではありません。
次に進む合意をつくること。
そのために、私は初回を「30分の台本」で回します。
診断士でも士業でも金融機関でも、同じ型で使えます。
0〜5分:雑談(目的=状況把握と空気を緩める)
- 社長へ
「まず近況を教えてください。最近、社長が特に時間を取られているテーマは何でしょう?
受注・採用・資金繰りなど、何でも構いません。」 - 後継者へ
「○○さんが今メインで見ている仕事は何ですか?“自分の判断で決められること”と“社長判断になること”も、もし分かれれば教えてください。」
※雑談の狙いは、雑談っぽく「権限の地図」を描くことです。
5〜15分:論点を揃える(目的=詰まりの正体を言語化)
ここで最初に宣言します。
「今日は結論を急がず、論点と順番を整理して“次の一歩”を作ります。」
その上で、次の3問だけ。
- 社長へ:「何が引き継がれたら安心ですか?」
- 後継者へ:「引き継ぎたいもの/変えたいものは何ですか?」
- 両者へ:「今年決めることは何で、来年でもいいことは何ですか?」
※解決策はまだ言いません。言葉を揃えるのが先です。
15〜22分:優先順位を決める(目的=“今年決めること”を1つに絞る)
支援者がまとめます。
「いま出た話を整理すると論点はA・B・Cです。
今日、優先して決めるのは1つに絞るとしたらどれが良いでしょう?」
初回で3つ決めようとすると、だいたい何も決まりません。1つだけが鉄則です。
22〜28分:宿題を1つ置く(目的=行動が残る面談にする)
「次回までの宿題は1つだけにします。誰が、何を、いつまでにやりますか?」
例)
- 社長:退職金の方針(有無だけ)
- 後継者:10年後の会社像を一文
- 支援者:案件種類別の決裁案を1つ叩き台に
28〜30分:締め(目的=議事メモを読み上げて確定)
「今日の合意は3点です。①今年決めること ②宿題1つ(担当と期限)③次回日程。これでよろしいですか?」
テンプレ(議事メモ枠)
- 今日の論点(3つまで):____
- 今日決めたこと(1つ):____(期限:__)
- 宿題(1つ):____(担当:__/期限:__)
- 次回日程:____
【今週の宿題】
次の初回面談で、最後に必ず「宿題1つ+担当+期限」まで決めて終えてください。初回が締まると、承継は動き出します。
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