【揉めずに承継を進める段取り】

対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。

サッカーのワールドカップが盛り上がってますね。
いよいよ決勝トーナメントが始まりますね。

サッカーに限らず、スポーツの試合に臨む前にはゲームプランを考えますよね。
でも、事業承継の支援をしていると、行き当たり場たりというか、出たとこ勝負という企業が多いんですよ。
事業承継もやる前の準備が大切です。

親族会議は“決める場”ではなく「揃える場」から——揉めずに承継を進める段取り

【ケース(あるある)】
親族内承継。社長は「長男に継がせる」と腹を決めている。後継者も覚悟している。ところが「一度みんなで話そう」と親族会議を開いた瞬間、空気が一変します。
「妹にも権利がある」「配偶者はどうなる」「自分は何も聞いていない」——。
支援者や社長が正論で押し切ろうとすると、関係がこじれ、承継そのものが止まります。

親族会議が荒れる理由は、税務や法務の難しさだけではありません。多くの場合、親族会議を最初から**“決める場”**にしてしまうからです。結論を出す圧がかかると、人は「損得」と「体面」で動きます。結果、話はまとまりません。

だから最初の親族会議は、目的を変えます。
決める場ではなく、揃える場。
揃えるとは、①事実 ②論点 ③不安 ④次の決め方を揃えることです。


親族会議を「揃える場」にする3つのルール

ルール1:冒頭で“決めない宣言”をする

支援者または社長が最初に言います。
「今日は結論を出す会ではありません。まず、事実と論点を共有して、次の進め方を決めます」
この一言で、親族の警戒が下がります。

ルール2:「公平」と「納得」を分けて扱う

親族が揉めるのは、配分(公平)だけでなく、説明(納得)が不足している時です。

  • 公平=財産・お金・株の分け方
  • 納得=なぜそうするか、どう守るか、どう扱われるか
    この2つを混ぜると炎上します。まずは分けて書き出します。

ルール3:宿題は“1つだけ”、期限を切る

親族会議で全部決めようとしない。決めるのは「次に何を確認し、誰が持ち帰るか」だけ。
宿題が1つだと、次回が動きます。宿題が3つ以上だと、たいてい空中分解します。


進行台本(60分の例)

  1. 0〜10分:決めない宣言+今日の目的共有
  2. 10〜25分:事実共有(現状、後継者、今後の大まかな時期)
  3. 25〜40分:論点出し(公平/納得/不安を分けて書く)
  4. 40〜55分:次の決め方(誰が何を調べる・作る)
  5. 55〜60分:合意の確認(議事メモ読み上げ)

テンプレ(コピペ可):親族会議メモ

  • 今日の位置づけ:決める/揃える(←最初は揃える)
  • 共有した事実:____
  • 公平の論点(お金・財産):____
  • 納得の論点(説明・役割・気持ち):____
  • 不安・質問(親族別でもOK):____
  • 次回までの宿題(1つ):____(担当:__/期限:__)
  • 次回日程:____

親族会議は、うまくやれば「揉め事の火種」ではなく、承継を前に進める推進力になります。支援者の価値は、正解を出すことではなく、親族が安心して話せる場を設計し、合意形成の順番を守ることです。

【今週の宿題】
次の親族会議で、まずは冒頭の一言だけ。
「今日は結論ではなく、論点を揃える会にします」
この宣言ができたら、半分成功です。

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https://jiririta-japan.com/lp01/

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