【社員にいつ何を伝える?】

対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。

先日、質問力を使って企業の支援をしている仲間と一緒に法人を設立しました。
株式会社問いひろば という名前です。
まだ、ホームページもできていないので設立しただけですが、準備が揃い次第、法人研修を中心や、出版などをやっていきたいと考えています。

さて、事業承継を支援していると、代替わりをする際に、「いつ、社員に話せばいいですか」という質問を受けます。

社員にいつ何を伝える?「承継」より手前の“説明設計”——社内コミュニケーションがラクになる型

事業承継に強い関心がなくても、士業やコンサルの現場でよくある悩みがあります。
「社長が方針を出したのに、社員に伝わらない」
「説明したのに、現場が不安になって逆に動かない」
「噂が先に回って、信頼が落ちる」
これ、テーマが承継であれ、組織変更であれ、制度改定であれ、根っこは同じです。説明が“設計”されていないだけ。

説明が下手なのではありません。「誰に、いつ、何を、どこまで」伝えるかが決まっていないと、コミュニケーションは必ず荒れます。今日は承継を題材にしつつ、どんな経営テーマにも使える“説明設計”の型を共有します。


なぜ説明がこじれるのか(3つのズレ)

  1. 相手が知りたい順番と、こちらが話したい順番が違う
    社員はまず「自分たちどうなる?」から入ります。理念から話すと置いていかれます。

  2. 決まっていないことを“決まった風”に言ってしまう
    後で変わると信用が落ちます。未定は未定のまま言う方が信頼されます。

  3. 一斉説明の前に、キーパーソンの腹落ちがない
    キーパーソンが納得していないと、説明会が“反対集会”になります。


今週の1スキル:説明は「対象×タイミング×メッセージ」で設計する

説明の基本は、社員を3つに分けることです。

  • A:幹部・キーパーソン(影響力が大きい)
  • B:現場の中核(不安が広がりやすい層)
  • C:全社員(情報の受け取り方が様々)

そして順番は原則 A→B→C。いきなり全社発表しない。先にAを握ると、社内の空気が整います。

メッセージは次の3点セットにします。

  • 変わること(何が変わる)
  • 変わらないこと(何は守る)
  • 今求めること(今日から何をしてほしい)

承継なら、たとえば
「代表は交代する(変わる)/方針と価値観は守る(変わらない)/当面は現場の改善提案を上げてほしい(今求める)」
という形です。これだけで、不安が“質問”に変わります。


テンプレ:説明設計シート(コピペ可)

  • 目的(この説明で得たい状態):____
  • 対象:A幹部/B中核/C全社員
  • タイミング:A__日/B__日/C__日
  • 伝えること(3点セット)
    変わる:____
    変わらない:____
    今求める:____
  • 未定のこと(正直に):____
  • 質問受付の窓口(誰が答える):____
  • 次の更新予定日(いつ続報を出す):____

小さなコツ:未定を言うときは「決め方」を添える

「未定です」だけだと不安が増えます。
「未定ですが、○月までに△△を基準に決めます」
と“決め方”を添える。これが信頼を作ります。

【今週の宿題】
支援先(または自社)の「最近こじれた説明」を1つ思い出し、このシートに当てはめてみてください。改善点が必ず見えます。

事業承継の話に見えて、実はこれは「組織コミュニケーション改善の型」です。説明が設計できる支援者は、どのテーマでも頼られます。

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