【権限移譲は案件種類”で切るのがポイント】

対話のチカラで事業承継を支援する『承継対話支援士®』の鹿島です。

先日相談を受けた親族内承継は、経営者が70歳で、後継者が弟さん63歳とのことでした。
弟さんのお子さん(社長からすると甥っ子ですね)36歳も一緒に働いていたそうですが、従業員とうまくいかずに先月退職してしまったそうです。

後継者と思っていた人材が本当の後継者になれるのかは、思っているよりも難しいんですよね。
後継者自身の人望を厚くする努力はしなければいけませんが、経営者が後継者に任せる基準を曖昧にしたままの会社ってとても多いんです。
経営者からすると「未だ任せられない」と感じているのかもしれませんが、後継者は「いつまでも任せてもらえない」と不満の種になるんですね。

権限移譲は「金額」より“案件種類”で切る ——承継が進む決裁設計のコツ

【ケース(あるある)】
社長は「後継者に任せる」と言うのに、いざとなると最後は社長決裁。幹部も「どうせ社長でしょ」と社長に戻す。後継者は提案しても通らず、疲れて黙る——。承継が止まる典型パターンです。

ここで「権限移譲を進めましょう」と言っても動きません。理由は簡単で、会社の中に**“誰が何を決めるか”の共通認識がない**から。共通認識がないと、権限はルールではなく“空気”で決まり、空気はだいたい社長に戻ります。

多くの会社が最初にやるのは「○万円以上は社長」など金額基準。でも承継期は、金額より重要度の方が先に立ちます。小口でも致命的な採用、金額は小さいが関係が壊れる値決め、事故対応など、重要度は金額に比例しません。だから私は最初に、案件種類で切ることを勧めています。


今週の1スキル:「案件種類×決裁」のマップを作る

まずは揉めやすい上位3つだけでOKです。

例)

  • 値決め(新規/既存)
  • 採用(正社員/パート)
  • 投資(設備・IT)

そして各案件について、次の3点だけ決めます。

  1. 決める人(Decision):最終決裁は誰か
  2. 相談する人(Consult):決める前に誰に相談するか
  3. 報告する人(Report):決めた後に誰へ報告するか

これがあるだけで、幹部は「後継者を飛ばして社長へ」がやりにくくなり、後継者は“任されている風”ではなく決めてよい領域を持てます。社長も口を出すなら「どの案件に、どの理由で」が整理され、対立が対話になります。


テンプレ(コピペ可):案件種類別・決裁マップ

※「現状/移行期/承継後」の3列で書くと一気に進みます

  • 値決め:決める__/相談__/報告__
  • 採用:決める__/相談__/報告__
  • 投資:決める__/相談__/報告__

【今週の宿題】
社長・後継者で10分取り、上の3つのうち1種類だけ決めてください。「決める/相談/報告」の3点だけで十分。決まったら幹部に共有し、次回2つ目に進みます。

『対話のチカラで事業承継を支援したいと思う方は、承継対話支援士®養成講座の説明会にご参加ください。』
https://jiririta-japan.com/lp01/

関連キーワード

関連記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP
MENU
お問合せ

(月 - 金 9:00 - 18:00)カスタマーサポート